感動。あの汚い川に鮭が上ってくるなんて。新聞記事は目にした。しかし、実際、この目で確かめたのではなく、たまたま、鼻の力がない愚かな鮭が数匹上がってきたのだと思っていたのだが。千波湖の隣の桜川に鮭が遡上している。環境改善のために那珂川から導水し、桜川が浄化されたからか、それとも鮭が生まれた那珂川の水が混じっているからか、ここまでの幾多の喚問、水門を飛び越えて、桜川に鮭が上ってきた。巨大な鯉は、橋の上からも観察できた。でも、初めて、今年桜川を上ってきた鮭を見た。昭和54年に産業会館に移り、毎日桜川を上から眺め、毎朝桜川の土手を歩いて通勤してきたので、感慨も一入。田植えの時期の沢山の水量と、悠然と泳ぐ1メートルくらいのまるまると太った巨鯉。暑くなると一面に広がる青子。台風の後、放流して一気に泥を見せる川。自転車等が流れて、流域の橋のたもとには雨よけで居住する浮浪者の姿が。春には桜、そして今は紅葉を見せる。真っ直ぐな、事務的な桜川。農業用水としての桜川。家庭排水が流入し、富栄養化で困った桜川。
那珂川導水、鮭に感謝。